恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
「今日もいつも通りいくぞ!」
「「「う―――っす!!!」」」
エビ君の好リードも光り、今日、城山は創部以来初めての準決勝へ臨む。
今日の記録員はあたし。
会場入りする前、球場の外で軽いミーティングを終えた後ベンチメンバーに続いて通路を渡りベンチへ入った。
みんなの野球バッグからは、揺れるあのお守り。
白かったフェルトも少し茶色くなって来ていた。
ベンチに入ればやることはたくさんある。
いつもマネたちが協力していることを全部一人でやらないといけない。
一人一人小分けにしたスポーツボトルを並べた。