水のない水槽
「まどかちゃん、久しぶり~♪ って、昨日も話したケドさ」


ニコニコと話しかけてくるお姉ちゃんの姿に、先輩のさっきの顔がオーバーラップする。


――…止めてよ……。

――今日だけは、話しかけないで………。


声にならない声が、胸の中で響いてる。


「じゃあ、うちらもお邪魔しちゃおっかなぁ~?? ね、ヒロ?」

「おー遠藤いるなら平気だろー」

「そうですよ~♪ 人数多い方が楽しいし!」


3人の会話は聞こえるのに、頭がそれについていかなくて。


「いいよね? 朔乃」


お姉ちゃんの言葉につられたかのように、頭が勝手に縦に動いた。
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