BEAST




のそりと起き上がった怜は急にあたしの手をとった。



『ちょ、な、にすんのよ!』



怜はあたしの言葉なんか気にせず掴んだあたしの手を見つめた。



『ちょ、怜ってば!』


少しながら抵抗してみたけどこんな抵抗れいにきくわけなかった。



はぁ...



「お前...」



『え?』



「お前飯食ってんのか」



飯?な、なによ急にこいつ



『た、食べてるよ...』



「そうか...」



怜は少しだけあたしを見つめて部屋から出ていった。



『ちょ、はぁ?なに!なにあれ!遥、なんなのあれ!』






< 57 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop