彼は私を狂愛した。
「本当にごめん…」
慧兒が申し訳なさそうに頭まで下げて謝る。
「どうして…謝るの…?」
「俺、魅音の自由を奪ってたんだよな…」
慧兒…どうしちゃったの…?
「…私、別にそんな…」
「俺が嫌なんだよ…本当にごめん。これからは俺もう魅音のこと自由にしてあげるから…」
この言葉信じてもいいのかな…
分からないよ…
だけど、少しだけ信じてみてもいいよね…?
「……うん、ありがとう」
そう言うと慧兒はニコッと笑った。
いつもの慧兒だ…__
「魅音、これ食べて?」
目の前に出されたものは
リンゴのゼリーとリンゴのヨーグルト
私が好きなものばかり。
「ありがとう」
私は慧兒からゼリーとヨーグルトを受け取り口に運んだ。