彼は私を狂愛した。
次の日私は約束した通りに慧兒とバイトに行った。
久しぶりにオートバイに乗ったからすごく違和感がする…。
カランカラン〜♪
入り口からそっと顔を出すと
真っ先に目があったのは
後藤くんだった。
後藤くん無事だったんだ。
…よかった。
「ご…」
私が言葉を漏らすと後ろから声が聞こえた。
「魅音…?分かってるよな?」
慧兒が後ろから私の服の裾を強く引っ張る。
「…うん」
後藤くんから目を逸らし、真っ先に私は店長に謝りにいった。
1年近くも休んでたからもう忘れられてるかな…。
「あの、今まですみませんでした!」
私がそう言うと店長はすごく驚いていた。
「え、もう大丈夫なの?」
え…?大丈夫って、何が…?
「え、あの?」
「林さん、入院してたんでしょ?内藤から聞いてたよ」
慧兒、そんなこと言ってたんだ…。
「あ、はい…これからまたよろしくお願いします」
「うん、じゃあよろしくね」
そう言って久しぶりの仕事に励んだ。