彼は私を狂愛した。

外に出ると



入り口の真ん前に慧兒がいた。



「あ……」



今、見られてた…よね…。



もう…だめだ。



目を瞑り唇を噛み締めると



慧兒が私のおでこにデコピンした。




「え…?」



これだけ…?



私が不思議そうな顔をしていると慧兒がニコッと笑った。




「遅かったねー!まぁ、いいよ。早く帰ろうか?」



そう言って私の手を握りオートバイに乗せた。
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