彼は私を狂愛した。

「…ごめんなさい…」



「え、どうして謝るの?」




「……」




「まぁ、いいよ。


行こっか?」



舜は迷わず私の手を掴み



そしてバイクに乗せられた。





「じゃあ、掴まっててね?」




そう言ったときの舜の笑顔は



昔の舜、そのものだった___




あの頃の舜の優しさは全部

嘘だったの…?

今、私の目の前にいるあなたは

誰なの___




「着いたよ」




昔、舜に助けられた時の



いろいろな思い出がフラッシュバックする。





「ちょっと待ってて」




そう言って舜は部屋に入って行った。





そしてしばらくすると




あり得ないものを手にして舜は再び私の元へやってきた。
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