彼は私を狂愛した。
ポトッ
慧兒の指が音を立てて床に落ちた。
「まだ、死んじゃだめだよ?
お楽しみはこれからだからね」
「あ、ぁあああぁ…!
魅音…た、助けて…」
慧兒は急に私の方を向いた。
ドキ__
「なあ、魅音…!!
俺は死にたくねぇよ…!」
慧兒は顔面蒼白にして血だらけの手で私に助けを求める…
慧兒…
「…死んじゃ…嫌だよ…慧兒」
ふと言葉に出してしまった。
すると後ろにいた舜がゲラゲラと声に出して笑った。
やばい…
「魅音ちゃん、俺、1度決めた事は最後までやる人だから」
そう言って舜は慧兒にゆっくりと近づいていき、
首を掴んだ。
「……んっ、はな…せ…!」
「口答えは良くないな。
…お仕置きだね」
ザクッ
今度は耳を切り落としたらしい。
慧兒の顔が一気に赤黒い血液に染まった。
「あああぁぁあああああああああ…」
バタッ
慧兒は大きく音を立てて倒れた。
「あれ、死んじゃったの?」
舜は慧兒の胸の音を聞く。
「あ、生きてる…!
はは、良かった
もう少し楽しませてもらわないとね♪」