彼は私を狂愛した。
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魅音へ
魅音に手紙を書くのは初めてだね
最初で最後の手紙になるかもしれない
魅音が返事をくれないかもなんて
言われなくても分かってた。
だけど、どうしても手紙を書きたかった。
どうか、読んでください。
俺、魅音と初めて会った時
前に言った通り何とも思わなかった。
魅音は分かりやすくて単純で
こんな女すぐ落とせるって思ってた。
他の女だって探せばすぐ見つかる。
代わりなんていくらだっているから。
そう思ってた。
だから興味本心で魅音に近づいた。
だけど、聞いてください。
これだけは本当です。
魅音に出会えて幸せだった。
生きてるって事、初めて実感したよ。
あんな風に魅音を傷つけるやり方でしか
愛せなくてごめんな。
好きすぎて、魅音がいなくなったり、
電話に出てくれないと
他の男と話してるんじゃないかとか...
俺、捨てられるんじゃないか...
って嫌な予感が頭ん中巡って
魅音にいっぱい迷惑かけた。
なのに、魅音は俺を最後まで愛してくれたよね。
俺がどんなに殴っても、傷つけても
魅音は俺から離れなかった。
怖かったから?
そんなこと分かってるよ。
だけどもしかしたら
魅音はずっと俺の事を好きでいてくれてるんじゃないかって...
そう思ってた。
いっぱい数え切れないくらい
魅音を泣かせた。
本当にごめん。
ごめんな...。
許させないことだって分かっています。
この罪は重いから。
どんな償いをしても魅音の心は変わらない。
だから...最後に一言いいます。
今度は他のやつと幸せになってください。
魅音の幸せを心から願っています。
慧兒より
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