彼は私を狂愛した。

「これで、君はもう確実に
ボクノモノ」


そう言って彼は私にキスをした。


そのキスは慧兒の香りと煙草の匂いが混ざっていた。








そんな慧兒を見ていると無意識に口が動いた。


「…慧兒。お買い物行かない?」



何をされるか分からないのに。


私何言ってるんだろう、こんな時に。


でも慧兒はそれを許してくれた。


「うん、行こっか。約束だもんね」


そう言って慧兒は私にはめられた首輪を外した。
< 29 / 235 >

この作品をシェア

pagetop