彼は私を狂愛した。
「あ、林 魅音です...」
恥ずかしくてつい下を向きながら挨拶してしまった。
あー、これじゃ第一印象最悪だよ...。
私が少し落ち込んでいると後藤くんは私の目の前に手を差し出した。
「...?」
「明るくいこうよ!ね、魅音ちゃん♪」
そう言って後藤くんはニコッと八重歯を出して笑った。
「う、うん!」
後藤くんの笑顔を見ていると自然と笑みが溢れた。
そして後藤くんの手をギュッと握った。