彼は私を狂愛した。
え、16って...。
み、見えない…。
アッシュブラウンの綺麗な髪色に透き通った肌。
そして筋肉のついたたくましい腕…。
すごく大人っぽい。
「嘘...。高校生?」
「はい。す、すみません!俺。魅音ちゃんのことつい同い年かと...」
後藤くんが口に手を押さえ目をキョロキョロさせている。
「い、いいよ。よく間違われるんだよね(笑)」
私がそう言うと後藤くんは一瞬にして元気になった。
すごい表情がクルクル変わるんだな。
可愛いかも...。
って、なに言ってんだろ私。
「と、とりあえず気にしないでー!あ、もう休憩終わるよ!また後でね」
そう言ってその場から逃げるように私は去った。