恋をするときに必要な物
4月、君に出会った。不思議な雰囲気の君に。


中学受験した私はみんなと別れ、一人違う世界に入った。すごく不安だったけど、自分で決めた道だから頑張らなきゃ!そう言って不安を押し殺していた。


入学式の日、門の前に立っていたあの子。一瞬で恋に落ちた。その子の名前は黒川翔。


黒川は、すぐに人気者になった。けれども彼女は作らず、告白されても全員断っていたらしい。そのせいで私は何も伝えられずにいた。断られるのが怖い。けれども、もしかしたら……と思うとこの気持ちを伝えたい。


2つの気持ちの間にいる私。黒川のことを考えると、苦しくて、涙が止まらなくて。
そんなことを思いながら、中1の春が終わりを迎えようとしていた。
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