爆走ＬＯＶＥ★ＢＯＹ Xmas SP

待ち合わせの前～樹side～

１２月２４日。


俺が竜ヶ崎高校を卒業して最初のクリスマスが訪れていた。


俺は高校卒業後、海外に拠点を置いている親の仕事を継ぐため、日本と海外を行ったり来たりしていた。


その間はとても忙しく、彼女である亜美に会う時間もほとんどなかった。


「じゃぁ、俺は先にあがらせていただきます」


俺は有名神学校の学校の理事長でもあるオヤジに会釈をして、会社の一室から出る。


日本にある会社は５０階建ての高層ビルで、そこから見下ろす景色は夜景がとても綺麗で、いつか亜美にもこの景色を見せてやりたいと思っていた。


全面ガラス張りのエスカレーターで一階まで下りていくと、スーツ姿の親父の部下たちが頭を下げて道を広げる。