爆走LOVE★BOY Xmas SP
☆☆☆

俺が雅紀をツリーの裏へ投げ捨てたあと、「樹ぃ~」と、可愛い声が後方から聞こえてきた。


「亜美」


「樹先輩……ごめん……待った?」


額に汗を光らせて息を切らしている。


ここまで走って来たのか。


「全然待ってないって。とりあえず、どこかで休もうか」


「うん。あ、ちょっと待って」


歩き出そうとする俺を止めて、亜美は通りすがりの人に何か話しかけている。


そして小走りに俺の元へ戻ってくると、「ねぇ、写真撮ろうよ」と、腕を組んできた。
< 12 / 21 >

この作品をシェア

pagetop