白の吐息
白の吐息
雪が降っていた
指先が凍りそうに冷たく、感覚がなくなり、この心までも感覚がなくなってしまえば良いのにと
指先とは対称的に、熱くなる瞼をきつく閉じる
震える唇を開き、白く濁った息が吐き出される
ありがとうございました
瞼では押さえられなかった涙がこぼれた
さようなら、さようなら
今までありがとう
伝えきれなかったおもいが、白から黒へと消えていった