沖田総司は恋をする
ハッとしたように、奈津美さんは顔を上げる。
「どうしてですか?ここにいれば…この時代に残れば、労咳は治せます。この時代では、労咳は不治の病なんかじゃないんですよ!?」
訴えかけるように、僕に言う奈津美さん。
…それでも僕は、首を横に振った。
「…僕を待ってくれている仲間がいます。僕を慕ってくれる、一番隊の隊士達がいます。彼らを残したまま、僕一人が安穏とこの時代で暮らす訳にはいかない」
その言葉に対し。
「私だって、沖田さんをお慕いしています」
奈津美さんは、今にも瞳からこぼれそうな涙を懸命に堪えながら言った。
「お願いです沖田さん…行かないで下さい。死ぬ事がわかっていて…病に倒れる事がわかっていて、私は沖田さんを送り出す事なんて出来ません…」
「どうしてですか?ここにいれば…この時代に残れば、労咳は治せます。この時代では、労咳は不治の病なんかじゃないんですよ!?」
訴えかけるように、僕に言う奈津美さん。
…それでも僕は、首を横に振った。
「…僕を待ってくれている仲間がいます。僕を慕ってくれる、一番隊の隊士達がいます。彼らを残したまま、僕一人が安穏とこの時代で暮らす訳にはいかない」
その言葉に対し。
「私だって、沖田さんをお慕いしています」
奈津美さんは、今にも瞳からこぼれそうな涙を懸命に堪えながら言った。
「お願いです沖田さん…行かないで下さい。死ぬ事がわかっていて…病に倒れる事がわかっていて、私は沖田さんを送り出す事なんて出来ません…」