【完】恋の太陽、愛の月
「僕はバスケ部だよ」
『太陽がいるんなら俺もバスケ部行きたかったわー。結構楽しいもんな』
「そうだね。僕も・・・咲夜がいたらよかったなって思うよ」
『そんな寂しがるなって』
「帰りたいよそっちに」
『・・・帰ってこいよ。いつでも歓迎してるから』
「・・・なーんてね!すごく楽しいからこっち!今は帰りたくない!」
『んだよ!』
「じゃあそろそろ。また電話しようね」
『おう』
ツー、ツー、ツー。
咲夜にも話せなかった。
もちろんひなにも。
言えるわけがなかった。
二人の前では明るい太陽のままでいたかったから。
誰にも頼れない。
だったら、自分を変えればいい。
僕に誰も近づかなければ、永遠に二人の太陽でいられる。
本当の僕は咲夜とひなしか知らない。
それでいい。