【完】恋の太陽、愛の月
タクシーの中。
私が何故か太陽君の隣に座っていた。
咲夜は助手席に座っている。
「太陽はいつまでこっちにいられるんだ?」
「んーっと・・・。今日が12月2日だから1月15日までいる予定」
「大学は休み長いって聞いたけど一か月とちょっとしかないんだな」
「僕のところは2月の最初まで冬休みだよ。でもさすがにずっとこっちにいるとレポートとか完成しなさそうだからちょっと早めに帰るんだ」
「2月!?・・・もはや春休みにまで突入しそうだな」
「まぁね♪っていうかひなも黙ってないでお話しようよ!」
「・・・い、いきなり振らないでよ」
太陽君と咲夜はまるで昨日まで普通に話していたかのように自然に話していた。
小学校の頃から会ってないのに。
でも、どうやら二人は連絡を取り合っていたっぽい。
なのに私には・・・。
って、何を考えてるの自分。
そりゃあ男の子同士なんだから当たり前でしょ!
私はただの幼馴染の女の子。
連絡が途切れたってしょうがない。
彼女でもなんでもないんだから。
**
「そうそうそこでこのカードを出すんだよ!」
「ドラゴンかっこいいな」
「さくやさっすが!超強いじゃん♪」
「今たいように教えてもらったばかりのことしてるだけだよ」
「あっそっか笑」
「ひなもそんな花の写真ばっか見てないでボクたちとカード対決しようよ!!」
「・・・分かんないもん」
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私の知らない話ばかりして、ついていけなくて・・・。
なんだかあまり良い思い出じゃなくて私は頭を横に振って浮かんでいた思い出を消した。