【完】恋の太陽、愛の月



「ひなた?」


「・・・え?」


「今ぼーっとしてたけど。どうした?」


「あ、ううん。な、なんでもない」


「そうか。・・・とりあえず言いたかったことはそれだけだから。ごめんな、止めて。ガーベラ頼むよ」


「・・・う、うん」




私は急いでガーベラを取り出し、フラワーアレンジをした。


こうやってアレンジをしている間は何も考えなくても済む。

だから自然な会話も出た。




「ガーベラのフラワーアレンジはよく病院のお見舞いとして持っていかれるものだけど、咲夜も誰かのお見舞い??」


「・・・んーまぁな」


「そっか!元気になるといいね!!」





あれ?

前と同じ風にはいかないって言ったの誰だっけ。


・・・私だよね。


どうして普通に接する事ができてるんだろう。




「相変わらず手際がいいな。俺不器用だから無理だよ」


「あははっ咲夜には絶対に無理だね!」


「お前も少しは否定しろ」


「だって本当のことだもーん♪」




どんなに喧嘩しても、仲は変わらなかった。

それと同じなのかな。



咲夜が私を好きだったのも、昔だって納得しちゃってる自分がいる。

それで本当に・・・いいの?
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