【完】恋の太陽、愛の月



そんなある日、あなたたちが二人でいる所を見かけたの。





それもお父さんと買い物帰りの真っ最中にね。





さーくんはあなたに

「絶対結婚しよう」とか「ひなたのこと幸せにするから」とか言ってた。



もちろんひなたも頷いてて。


私は微笑ましかったんだけど、お父さんは猛烈に焼きもちやいたの笑




だからお父さんはこう言った。



「絶対に俺は咲夜にひなたを嫁にやるつもりはない!お前も覚えておけよ」



私も苦笑いで「はいはい」って言うしかなかった。






でもそれから時は過ぎて、あの日。


お父さんは交通事故でこの世を去った。




私はお父さんがさーくんにあまりいい思いを持っていなかったから、お父さんのコートを貸さなかったの。



もう何年も前のことなのに・・・。

私もおかしいよね。



だけど、気付いたの。

私はたーくんといる時のあなたより、さーくんといる時のあなたの方がすごくあなたらしい。





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