【完】恋の太陽、愛の月
ひなと結婚。
それは昔からの夢だった。
・・・あの日、あの場所で、あの約束を見てから。
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「絶対、結婚しようね」
「うん!」
「俺絶対にひなたのこと幸せにするから」
「・・・うん!!」
「この約束はアイツにも秘密だよ」
「分かった!・・・忘れないでね?この約束。私のこと絶対にお嫁さんにもらってね?」
「当たり前だよ。俺は一生この約束を忘れない。何があっても」
「嬉しい・・・!大好きだよ!」
「俺も大好き」
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咲夜とひなの姿。
僕は声をかけようと思ったんだけど、思わずその約束を隠れて最後まで聞いてしまった。
・・・この時、ひなに恋した自分に気づき一瞬で失恋したんだ。
それから転校。
ひなを忘れるのにいい機会だと思ったのも事実。
でも結局僕は、大事なひなと咲夜の約束でさえ・・・ものにしようとした。
いや、ものにしたんだ。