【完】恋の太陽、愛の月


ひなと結婚。


それは昔からの夢だった。

・・・あの日、あの場所で、あの約束を見てから。






**


「絶対、結婚しようね」


「うん!」


「俺絶対にひなたのこと幸せにするから」


「・・・うん!!」


「この約束はアイツにも秘密だよ」


「分かった!・・・忘れないでね?この約束。私のこと絶対にお嫁さんにもらってね?」


「当たり前だよ。俺は一生この約束を忘れない。何があっても」


「嬉しい・・・!大好きだよ!」


「俺も大好き」


**






咲夜とひなの姿。


僕は声をかけようと思ったんだけど、思わずその約束を隠れて最後まで聞いてしまった。



・・・この時、ひなに恋した自分に気づき一瞬で失恋したんだ。


それから転校。

ひなを忘れるのにいい機会だと思ったのも事実。



でも結局僕は、大事なひなと咲夜の約束でさえ・・・ものにしようとした。

いや、ものにしたんだ。



< 146 / 180 >

この作品をシェア

pagetop