【完】恋の太陽、愛の月




・・・そして私は咲夜に全てを話した。

楓ちゃんに話した時よりもずっと落ち付いて。
涙も流さずに。


それはずっと公園のベンチに一緒に座っていた咲夜が私の手を握っていてくれたから。





「・・・あの時、ずっと一緒にいてやればよかった」


「大丈夫」


「大丈夫なわけねぇだろ」


「・・・このこと、太陽君に話そうと思うの」


「・・・ん」


「丸岡さんの事、私の思っていた事、そして・・・咲夜とのこと」


「・・・一緒に行く」


「うん」




私たちは幼馴染の一歩先を歩み始めた。


それは長い長い道のりだった。




辿り着くのに一生懸命の小さな恋。


幼馴染の一歩先に進むのにはとてつもない勇気がいる。


でもそれを私たちは乗り越えた。



・・・ようやく手に入った。


本当の気持ち。
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