君のことが好きなんだ。
プロローグ
自分を見上げる、大きな瞳をみつめて大翔は告げた。
やっと自覚した自分の気持ちを。
『好きなんだ』
ゆっくりと噛み締めるように想いを告げる。
少女は驚愕に瞳を見開き、そしてフワリと微笑んだ。
その小さな体を抱きしめ、額に、頬に、唇にそっと唇を落としながら大翔は暖かい光に包まれて行くのを感じていた。
―あぁ…
もう…時間切れか。
自嘲気味に呟き、そっと瞳を閉じる。

今までに無い、満ち足りた穏やかな気持だった。
腕の中の少女のおかげだ。


ありがとう。
君と出逢えた事が
俺の人生で最高の幸せでした―…
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