何者達
東蔵山の麓まで着くと3人は黙り込んでしまった。

麓に一軒の古い小さな民宿があり、疲れた3人はそこを借りることにした。

佑桜は此処まで来るまでに妙な感覚を覚えた。
車で走っている間、他の車や道を歩く者さえ、誰にも会わなかったような…
気のせいだとあまり気にしなかった。

民宿には、不気味なお婆さん1人しか居なかった。
「疲れているようだね。
大したものは出せないけど、ゆっくりしていきな。」

3人は、6畳以上ある部屋で直ぐさま体を楽にした。

しばらくして佐田が言う。
「佑桜さん、あのお婆さん怪しいですよ。」

佑桜は、その言葉を無視するように部屋を出て、お婆さんの所に向かう。

「待ってください佑桜さん。」
佐田は佑桜に着いて行く。
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