何者達
何者達
佐田が車に乗る前に、何かを見て驚く。
「今、犬が僕の近くへ来て消えました…!」
佑桜は言った。
「気にするな。佐田君、途中車で迷うなよ。」
その言葉に後藤が言った。
「大丈夫です。おじいちゃんが呼んでいるんで。
佑桜さん…元の世界で待ってます。」
佐田が言った。
「佑桜さんは、僕が巻込んでしまったのかもしれません…」
「何も気にするな、また会おう。」
3人は別れの挨拶を済せた。
佑桜は民宿を離れる車を見送ると、佐田の言っていた犬のあごを撫でる。
「二年ぶりだな、横井の所へ案内してくれ。」
お婆さんは言った。
「見えていたのかい。あんた本当にこの世界の住人になっちまうよ。」
「どうかな。お婆さん、世話になった。ひとつ聞かせてくれ。
この世界の住人は何者なんだ?」
「心を無くした人達さ。
わたしゃそんな人の気持ち解りゃしないね。」
「お婆さんは、この世界にふさわしく無い人間だと思うんだが?」
「出られ無いものは仕方無い。
出られたとしても、歳老いたわたしはもう長く無い。」
「今、犬が僕の近くへ来て消えました…!」
佑桜は言った。
「気にするな。佐田君、途中車で迷うなよ。」
その言葉に後藤が言った。
「大丈夫です。おじいちゃんが呼んでいるんで。
佑桜さん…元の世界で待ってます。」
佐田が言った。
「佑桜さんは、僕が巻込んでしまったのかもしれません…」
「何も気にするな、また会おう。」
3人は別れの挨拶を済せた。
佑桜は民宿を離れる車を見送ると、佐田の言っていた犬のあごを撫でる。
「二年ぶりだな、横井の所へ案内してくれ。」
お婆さんは言った。
「見えていたのかい。あんた本当にこの世界の住人になっちまうよ。」
「どうかな。お婆さん、世話になった。ひとつ聞かせてくれ。
この世界の住人は何者なんだ?」
「心を無くした人達さ。
わたしゃそんな人の気持ち解りゃしないね。」
「お婆さんは、この世界にふさわしく無い人間だと思うんだが?」
「出られ無いものは仕方無い。
出られたとしても、歳老いたわたしはもう長く無い。」