ストーカーですが何かっ⁉︎
巻き髪女は風磨くんの腕に自分の腕を絡め、楽しそうに笑いながらこちらへ近づいてくる。
「やば、未羽ちゃんこっち来るぜ!」
隣にいた男子が興奮気味に騒ぎ出すがそんなことはどうでもいい。
……くそ………風磨くんにべったりしやがって!!
少しずつ近づいてくる巻き髪女を私はものすごい剣幕で睨みつける。
すると殺気のような視線に気づいたのか、巻き髪女はふいに私の方に視線を向けた。
そして気味悪く上げてくる口角。
……こいつは、たぶん私が風磨くんのことを本気で狙っているのを知っている。
だからこんな挑発的な態度を取ってくるんだ。
奴に負けまいとひたすら睨み続ける私。
肝心の風磨くんはというと、そんな女のバトルに気づく様子もなくにこにことイケメンスマイルを放っている。
そして風磨くんと巻き髪女が私の横を通り過ぎようとした時。
高い声でそれは密かに囁かれた。
「バーーカ。」