ストーカーですが何かっ⁉︎
「誰って……人に名前聞くときは自分から名乗るのが礼儀ってもんじゃないの?」
私もゆっくりとその男子の所へ歩いていく。
そして二人の距離が人一人分程度の間隔まで狭まった時。
「…………阿井 勇介(アイ ユウスケ)。東高校2年」
その男子は目線を逸らしてボソッと呟いた。
制服から見て同じ高校なのは分かってたけどこいつ、同い年だったのか!
こんな人同じ学年にいたっけ………?
頑張って頭をフル回転させて思い出そうとするも、容量の少ない私の頭にはこいつの存在はこれっぽっちも残ってなかった。
「……俺、名乗ったんだからアンタも名乗れよ」
ギロっと私を睨むように見つめる阿井。
あんまり名乗りたくはなかったけど、ここまで言われたら仕方ない。
「……私は真鍋 海子。あんたと同じように東高校の2年よ」