Dreamer
「ねぇどこまで行くのー?咲ー?」

やっと咲の足が止まったのは、カラオケ部屋から遠く離れた広間。

そこに置かれた椅子に座ると、咲は真剣な顔つきで言った。

「……聞こうか迷ってたんだけどさ、聞いてもいいかな?」

「うん。いいよ?」

なんだろう...と思いながら返事する。

「みずきってさ...優のこと、どう思ってるの?」

「ゴホォッ!?」

意外すぎる質問に、飲んでいたメロンジュースを吹き出してしまった。

「やっぱりね...」

そんな私を見て、咲は大きくうなづきながら言った。

急いで撤回する。

「ち、ちがうよ!!別に優のことなんて…」

「優のことなんて、何?」

「あ…えっと、その…」

咲の力強い目に見つめられたとき、喉をつかまれたみたいに苦しくなって、声が出てこなかった。

うつむいた私に、咲が声をかけてくる。

「ごめん、きつく言い過ぎた...私もね、わかるから。」

「えっ?」

「人を好きになったとき、素直になれないこと。そのせいで、私は上手くいかなかったことがあるからさ。」

「.....!」

「だからね!みずきには幸せになってほしいの!!協力するから私っ!あ、あと達也も!」

〔咲…!………ん?〕

「たたたた達也も知ってるの!?」

私が机を叩いて驚いているのに咲は、

「当たり前でしよ?双子ですから♪」

と笑顔でそう言った。


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「んじゃまず、作戦立てよっか?」

「作戦?なんの?」

「優に告白するために!さっやるよ!」

「えぇ~!?」


こうして私の、初恋大作戦(咲が命名)が始まったのでした...(汗)
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