Dreamer
「もっとお腹から声出す!気持ちは込めてっ!!」

「「はいっ!」」

私たちは、音楽業界の歌のオーディションに受かるために、日々練習を行っていた。

「みずき!叫べばいいってもんじゃないんだよっ!!」

「は、はいっ!」



練習は大変だけど、上手く歌えたときの達成感が私にとっての励みなんだ。

それに、最後の授業が終わったあとは、嬉しいことがある。

「みずき~!お疲れっ!!」

「お疲れ様、みんな!」

優、咲、達也が来てくれること。

「優っ今日もたくさん歌ったよ!」

「元気だなぁ、みずき..うぅ...体、バッキバキだぁ~..!」

「私の方がバキバキよぉ~..!」

「優も咲も大丈夫?..でも、僕も肩が痛いよ。」

「みんなも頑張ってるんだね!」

「当ったり前よ!」

私たちはそんな話をしながら、駅に向かう。

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「んじゃ、私と達也はこっちだから。またね、二人とも!」

「うんっバイバイ咲、達也!」

「じゃあな!」

二人に手を振って、私と優は同じ電車を待っていた。

「......。」

「....?」

[なんか今日..優、静かだな。]

いつもなら、今日どんなダンスを踊ったかとか話してくるのに、何も言わない優に私は大きな違和感を感じた。

「優?なにかあったの?」

「あっいや...あのさ、みずき。」

明らかに普通じゃない優に首をかしげながら、私は小さく返事をした。

「明後日、土曜日だし..ゆ、遊園地でも..行かない?あっ嫌ならいいんだけ...」

「行くっ!行きたいっ!!嫌なわけないよ!!」

私は優の話の最中に、声を出した。

[遊園地なんて、何年振りだろう...♪]

「よっしゃ!じゃあ土曜日なっ?」

「うんっ!!」



そして私たちは電車に乗り込んだ。

帰り道の途中、私たちはずっと、遊びに行く日のことを話していた。

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