Dreamer
ザザッ!

勢いよく振り向いて、掲示板を確認する。

「えっと~....あった!2組だ!!」

私は自分の名前を見つけて言うと、右でも大きな声がした。

「マジで!?俺も2組!!」

男の子はガッツポーズしながら言った。

「一緒なんだね!なんかすごいよ!!」

「だな!!あははっ!」



そんな風に二人でワイワイ騒いでいると、後ろの方から叫び声が聞こえた。

「おい!そこの新入生!!」

その声に驚いて後ろを見ると、腰に手をあてて怒っている男の先生。

あんなに騒いでいたから無理もないけど、とてもご立腹のようです...(汗)


「あと二人、こないと思ったら何をしてんだ!」

怒られている最中、目線を少し上げると先生の首から下がっている、ネームプレートが見えた。

[坂本 大輔先生っていうんだ~。...ん?坂本先生って、2組の担任...]

ホントについてない。

怒られた先生が担任だなんて...

「まぁ、今日はこれくらいで許してやる。早く教室に行け。」

ショックのあまり、呆気にとられていた間にお説教は終わった。

教室に行こうと、男の子に声をかけようとしたとき、先に男の子が口を開いた。

「俺、トイレ行ってから行く!!先に行ってて!」

「あ、うん。」

わりぃっと顔の前に手を合わせた後、男の子はトイレに向かって走って行った。

私も教室に向かうため、男の子とは逆方向に足を向けた。



「ちょっと待って!!」

しかし、少し歩き始めたとき後ろから男の子の声が聞こえた。

振り向くと、男の子は息を整えていた。

「...ふうー、名前聞いてなかったからさ!俺、桐谷 優。よろしくな!」

差し出された手に私は驚きながらも、嬉しくて、口を開いた。

「私は、松永 みずき。よろしくね!」

手を重ねて笑顔を見せた。

彼も同じように笑っていて、私の学園生活はこうしてスタートした。


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