Two dream
私が席に戻ると、彼は何かを慌てて隠した気がした。
私は特に気にせずワイングラスに手を伸ばした。
その時、いきなり彼は口を開いた。
「那月。」
私はびっくりして、ワイングラスを
急いで置いた。
「え?何??」
「那月、愛してるよ。
世界で一番、愛してる。」
ほら、こんな事をストレートに言う。
そんな事言われると私は恥ずかしくて顔を背けてしまう。
「那月、こっち向いて。」
仕方なく私は顔を向ける。
「那月は、俺の事愛してくれてる?」
「うん、もちろん。愛してるよ。」
私の顔は真っ赤だ。
それを言うと彼は優しく笑って、隠していたものを出した。
「それなら、よかった。
まぁ、愛してるって言われなくても
いうつもりだったけどね。」
そう言って彼は私の目の前に
一つ、手のひらに納まるくらいの箱を出してきた。
「那月、俺と結婚してくれ。」
「うっそ…」
彼は箱を開け、中にはキラキラ輝く大きなダイヤモンドの指輪があった。
「答えは?」
「うっそ…も、もちろん。
こちらこそよろしくお願いします。」
私の頬には涙が伝っていた。
そのセリフを言うと彼は
顔を赤らめまた優しく笑った。
「ありがとう、那月。」
そう言って彼は私の左中指に婚約指輪を着けた。
その時、最後のデザートが来た。
デザートはただのデザートではなかった。
花火が3本も着いていて、
綺麗に盛り付けられた大好物の
かぼちゃプリンとティラミス。