ヒールの折れたシンデレラ
(3)溶け合うふたり
宗治の運転する車は千鶴のマンションに戻ることなく、立派なマンションの地下駐車場へと入っていった。
車内で「昨日我慢したんだから、今日は付き合ってもらう。覚悟もできたみたいだし」そういわれて千鶴は断ることなんてできなかった。
車を降りた二人は宗治の部屋のある最上階の二十五階へと来ていた。
部屋に案内された千鶴は窓の外に広がるきらびやかな夜景に目を奪われていた。
しばらく眺めていると、グラスに入ったワインを宗治に手渡される。
カチンとグラスを合わせる音がしてお互い一口飲んだ。
「おいしい。私ワインの味とかいまいちよくわからないんですけどフルーティでおいしいです」
「これハルさんにもらったんだ。今夜二人で飲めって。あのばぁさん、そこらのソムリエよりもいいワイン知ってるから」
そういいながら、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「ワインもいいけど、千鶴もテイスティングしたい」
耳もとでそういったかと思うと、宗治の手で顎をくいっともたれて後ろを向かされた。
一度重なった唇はすぐにもう一度重なる。
ほんのりとワインが香る。
宗治の形のいい唇が薄く開いた千鶴の上唇を下からすくうように口づける。
丸ごと食べられそうなキス――。
しばらく角度をかえ繰り返されたキスに千鶴の体に甘い疼きが混ざった。
車内で「昨日我慢したんだから、今日は付き合ってもらう。覚悟もできたみたいだし」そういわれて千鶴は断ることなんてできなかった。
車を降りた二人は宗治の部屋のある最上階の二十五階へと来ていた。
部屋に案内された千鶴は窓の外に広がるきらびやかな夜景に目を奪われていた。
しばらく眺めていると、グラスに入ったワインを宗治に手渡される。
カチンとグラスを合わせる音がしてお互い一口飲んだ。
「おいしい。私ワインの味とかいまいちよくわからないんですけどフルーティでおいしいです」
「これハルさんにもらったんだ。今夜二人で飲めって。あのばぁさん、そこらのソムリエよりもいいワイン知ってるから」
そういいながら、後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「ワインもいいけど、千鶴もテイスティングしたい」
耳もとでそういったかと思うと、宗治の手で顎をくいっともたれて後ろを向かされた。
一度重なった唇はすぐにもう一度重なる。
ほんのりとワインが香る。
宗治の形のいい唇が薄く開いた千鶴の上唇を下からすくうように口づける。
丸ごと食べられそうなキス――。
しばらく角度をかえ繰り返されたキスに千鶴の体に甘い疼きが混ざった。