ヒールの折れたシンデレラ
今日やらなくてはならない仕事の目途がたち時計を確認するとすでに七時半が回っていた。
早く片付けてしまおうとパソコンに意識をもどそうとするとスマホが震えているのに気が付いた。
「煌太兄ちゃん?」
画面をタッチして電話にでる。
「もしもし、どうしたの?」
『近くまで来たんだ。飯でも行かないか』
「うん。わかった。すぐに片付けるから待ってて」
残りの仕事は明日に回し、千鶴はすぐにエレベーターに向かう。
エレベーターの中でメールが届く。
『正面玄関で待ってる』
急いでエレベーターを降りてエントランスを早足で歩く。
玄関を出るとすぐそこに煌太が立っているのがわかり駆け寄った。
「待った?」
背の高い煌太を見上げる形になり千鶴が話しかけると「いいや」と昔から変わらない笑顔が返ってきた。
「お前も立派にOLやってるんだな」
「なにお父さんみたいなこと言ってるの?」
「父さんか……せめて兄さんって言ってくれ。さぁ、行こうか」
そういって煌太の手が千鶴の背中にそっと回されたときに、千鶴の腕を誰かがつかんだ。
「その立派なOLは、仕事を放棄してもしかしてデートに行こうとしてる?」
振り向くとそこには宗治の姿があり千鶴は驚いて一瞬声がでない。
「放棄して?そうなの千鶴?」
煌太の問いかけに反応したのは宗治だった。
早く片付けてしまおうとパソコンに意識をもどそうとするとスマホが震えているのに気が付いた。
「煌太兄ちゃん?」
画面をタッチして電話にでる。
「もしもし、どうしたの?」
『近くまで来たんだ。飯でも行かないか』
「うん。わかった。すぐに片付けるから待ってて」
残りの仕事は明日に回し、千鶴はすぐにエレベーターに向かう。
エレベーターの中でメールが届く。
『正面玄関で待ってる』
急いでエレベーターを降りてエントランスを早足で歩く。
玄関を出るとすぐそこに煌太が立っているのがわかり駆け寄った。
「待った?」
背の高い煌太を見上げる形になり千鶴が話しかけると「いいや」と昔から変わらない笑顔が返ってきた。
「お前も立派にOLやってるんだな」
「なにお父さんみたいなこと言ってるの?」
「父さんか……せめて兄さんって言ってくれ。さぁ、行こうか」
そういって煌太の手が千鶴の背中にそっと回されたときに、千鶴の腕を誰かがつかんだ。
「その立派なOLは、仕事を放棄してもしかしてデートに行こうとしてる?」
振り向くとそこには宗治の姿があり千鶴は驚いて一瞬声がでない。
「放棄して?そうなの千鶴?」
煌太の問いかけに反応したのは宗治だった。