不器用クリスマス


「――――・・・・・あっそ」



そう、小さく呟いて、わたしは彼に背を向けた。


いつもみたいな、小さな口ゲンカ。


じゃれてるだけ、そう思っても――――


今回だけは、さすがにこたえた。


可愛くない?そんなの分かってる。


素直じゃない?そんなの、あんたもじゃない。



かばんの中から、ゴソゴソと袋を取り出し、彼の足元に叩きつける。


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