向日葵
「不安いっぱいのお前を一人にするのはやっぱり...辛い。」
強がりの斗真の声が震えてくる。
「だけど俺といるともっと辛いんだろ?ッ、俺が別れようって言ったのは嫌いだからじゃない...。」
斗真の足音が近づいてくる。斗真が私の頭を軽くなでる。大きく温かい手で...
「...好きだから別れるんだ。」
私の首元に冷たい雫がこぼれ落ちた。見なくても分かる。あの強がりな斗真が...私の前では弱みをはかない斗真が、泣いてるんだって...。
斗真は私の頭からそっと手を離した。
それと同時に温もりが消えた...