向日葵
帰ってる途中ー…
「だー、もう、うぜーって、おまえらどっかいけよ」
「ヤダぁー!遊ぼうよ!」
「ああ、はいはい。また、また今度な!」
女の人達は納得しないまま帰っていった。
私はただ黙ってその光景を見ていた。
面倒臭そうにため息を吐くその人…
次の瞬間その人と目が合った。
「うわっ」
『斗真…』
本当にびっくりしたのか斗真は胸をなでおろしていた。
「見た?」
『うん、バッチリ、友達か何か?』
斗真は少し気まずそうに頭をかいた。
「昔のちょっとした…」
ズキン…
少しだけ心が痛かった、
だけどそれが何かは分からなかった。
「てか、お前何でこんなとこいんの?」
『ちょっと、公介と…』
斗真は何かを察したのか話をそらした。
それが斗真なりの優しさなんだと思った。