向日葵

そして公介は続けてこう言った。

「だけど、もえは姫川が好きなんだろ?」

『…うん』

「もう、俺じゃダメか?」

『…うん、斗真じゃなきゃダメなの…』

その言葉に公介は優しく笑った。

「なら俺のために自分の幸せに投げ出すなよ。」

『えっ…』

「俺はもえには幸せになって欲しい。できるなら俺がもえを幸せにしたいけどもう俺じゃもえを幸せに出来ない。…だから姫川と幸せになれよ?」

『公介…』

「好きな女が幸せになるならそれでいい。
だから、これで本当にさよならだ…」

『うん!』

そう言って公介は私の唇にかるくキスをした。
そして、

「最初の恋に俺を選んでくれてありがとな」

そう言って再び歩きだした。

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