向日葵
「南、南もえです!」
その名前を聞いて黙り込む俺。
「先輩?」
その子は心配そうに俺の顔を覗きこんで来る。
「じゃ、じゃあ俺もう行くから!」
そう言って立ち上がりその子に背中を向け保健室を出ていこうとしたとき…
「あの、先輩!…ありがとうございました!」
その子は小さく解釈する。
「いーえ…」
その子は少し顔を赤らめにっこりと微笑む。
その笑顔を無性に俺のものにしたくなった。
俺は急いで保健室を出た。
「公介!」
ちょうど友達がいた。
「よう!」
「何、ニヤついてんだよ」
「別に…」
「楽しそうだな?」
「別に…ただ…」
「ただ?」