私と敵と好きな人と


教室に戻った私は紙を委員さんに渡した。


そしたら委員さんが皆を集めたから、ぶわっと皆が前に出た。


(李音とかどこかな…)


トンッ


キョロキョロしてると後ろの子にぶつかってしまった。


「あ、ごめん!」


『あ、平気だよっ!』


ぶつかってしまった女の子とは、あんまり話したことがなかった。


誇呂ちゃん…だよね、可愛くて大人しい子なんだよね……


『あ、あのさっ!』


「ん?」


誇呂ちゃんは私の方を見た。


『柚帆ちゃんって薫くんのこと…好きなの?』


「……………はい?」


< 113 / 255 >

この作品をシェア

pagetop