私と敵と好きな人と
教室に戻った私は紙を委員さんに渡した。
そしたら委員さんが皆を集めたから、ぶわっと皆が前に出た。
(李音とかどこかな…)
トンッ
キョロキョロしてると後ろの子にぶつかってしまった。
「あ、ごめん!」
『あ、平気だよっ!』
ぶつかってしまった女の子とは、あんまり話したことがなかった。
誇呂ちゃん…だよね、可愛くて大人しい子なんだよね……
『あ、あのさっ!』
「ん?」
誇呂ちゃんは私の方を見た。
『柚帆ちゃんって薫くんのこと…好きなの?』
「……………はい?」