私と敵と好きな人と


『お、やってんじゃん』


…誰だ?


後ろを振り向くと千夏が立っていた。


「珍しいな、お前1人って」


いつもは柚帆とか、李音とかといんのに。


『生憎、2人はまだ裁縫中だよ』


「………手伝ってやんねぇの?」


『花嫁修行だよ』


と、笑って言った。


花嫁っておい。


『お前んとこも、終わってないんだ』


「ん、後少しじゃねぇ?」


こっちも大分、今日の作業は終わってきたらしい。


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