私と敵と好きな人と


そのまま引っ張って、ドアに向かった

………のに!!


『わぁぁ!!柚帆ぉ!!』


「えぇぇ!?なんでぇ?!」


目の前で扉が閉まった


『まじかよ……』


「うそぉ……」


私らだけ出遅れ、電車は進んでしまった


簡単にいうと…私と薫は出遅れてしまった……


「あっちゃぁ……、やっちゃった……」


『やっちゃったじゃねぇだろ!!テメェ!

 出遅れたじゃねぇか!!』


薫の怒鳴り声が耳元で響く


さすがに電車の中だから私だけ五月蝿く聞こえるように


「ご、ごめん!!ほんっとごめん!!」


ひぃ!ほんっとに怒ってる~っ!!


あれ、でも一応出ようとしてくれたんだよね…


もう一度、乗り込んできたってことは……

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