ノーチェ
Noche1【証】
言葉にするのは
いつだって簡単だった。
言葉は嘘つきだから
あなたの口から紡がれる嘘は
自分に向けられていないとわかってた。
だからこそ、爪を立ててあなたに残したかったんだ。
あたしの存在を
あたしの、想いを。
ホタルのような、
あの夜のような
儚く一瞬で消える、あたしの証。
その証を、あなたに。
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