I Know~俺たちは諦める恋ほど、溺れるように愛し合う~
【乃愛】
病室には翔也と2人きり。
「乃愛」
「先生…ひくっ…」
涙が溢れる。
翔也が私のお腹を優しく触る。
「乃愛、俺の子どもを産んでくれる?」
「産んでも…いいの?」
涙が止まらない。
「ん、そして…俺と結婚してください」
翔也は私をベッドから抱き上げる。
「やっと、言える。愛してる」
一番、聞きたかった言葉。
一番、言いたかった言葉。
「翔也、愛してる」
私たちは夕陽が照らす中で、微笑んでキスをした。