先生と呼ばないで【完】

描くのに集中している八神君はすごくカッコよくて惚れ惚れしてしまう。


「不思議と小春ちゃん見てると描きたい思いが膨らんでくるんだよ…夢中になりすぎて小春ちゃん疲れさせちまうな」


「ううん!私は大丈夫だからっ…八神君には思う存分描いてもらいたいのっ」



そう言うと八神君はフッと優しく笑って私のおでこにキスをした。


避けなきゃないのに、体が動かない。


お互いに辛くなるだけなのはわかっている。


「どーかした?」


「え⁉︎」



「なんか表情が硬かったから」


私の顔を心配そうに見つめてくる。


「う、ううん別に!」


「わかった、腹減ったんでしょ?もう19時だしな…」


「あ…もうそんな時間なんだ…」


「ね、小春ちゃんなんか飯作れる?」


「え?あー…作れるけど…八神君のおうちは専属の料理人さんがいるんじゃ…」


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