先生と呼ばないで【完】


「どーかした?」


八神くんが私の顔を覗き込む。


「ううん」


私は思いっきり八神くんの腕を抱きしめた。


「それ…やばいから……」


「え?」


「そーいう可愛いことしないでくれる?抑えらんねーから…」


顔をあさっての方に向けてため息をついていた。

私も急に恥ずかしくなってきた。


「えーっと…あ!イルカのショー始まる!」


ちょうどショーが始まる時間になったので、空気を変えることができた。


私ったら…ここが暗いからって、ちょっと大胆すぎかな…


熱くなった頬を、手でパタパタと仰いだ。



イルカのショーは予想以上に感動した。
4頭のイルカが一斉にジャンプしたり、ボールにタッチしたり。

インストラクターさんの言うことをちゃんと聞いて、色んな技を成功させていく。


すごいなぁ…イルカって頭良いんだろうな。


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