先生と呼ばないで【完】
先生と呼ばないで
水族館デートから4日が経つ。
あの日、アパートに帰ってから気づいた事がある。
私のバッグの中に、小さなお土産袋が入っていた。
開けてみると、入っていたのは小さなイルカのチャーム。
八神くんがこっそり買って、私のバッグの中に入れたんだ…
いつの間に買ったんだろう…
私、全然気づかなかった。
そんな可愛いサプライズに、私の胸はときめかないわけがなかった。
京平に気づかれないよう、私はそっとバッグの中に再び仕舞った。
その京平はというと、目が腫れていたはずの私を見ても、何も言ってこなかった。
色々突っ込まれると思っていたのに…
干渉してくると思えば、突き放して来たり…
京平の考えていることがわからなくなる。