先生と呼ばないで【完】
…だからこんなに英語カンペキなんだ…
ていうか。
それなら最初っから勝負もクソもないじゃないの。
私の事馬鹿にしてたんだ…
心の底から怒りが込み上げてくるのを感じた。
放課後、帰りのHRが終わった私は、そそくさと教室を出て職員室へ向かった。
「あれー逃げんの?」
後ろから嫌~な声が…
振り返ると八神君が笑顔で腕を組んでいる。
「いっつもセンセが追っかけて来るけど、次はオレが追いかける番?」
「や、八神君…」
「ここじゃまずいでしょ、…こっち来てよ」
私の腕を掴んで、空いている教室へ入った。
心臓がうるさいくらい鳴り響く。
八神君の手は、私よりも大きい……
「あのっ…今忙しいからっ!」
「何言ってんの?生徒が大事な話あるって言ってんのに」
………コイツ。
「あのさ…八神君ってイギリスに住んでた事あるんだって?」