先生と呼ばないで【完】



「ううん、大丈夫!私の生徒だもん、一人でなんとかできるから」



「…そう?心配だけど…なんかあったらすぐあたしか、松原先輩に電話するんだよ!?」



「オッケー。ありがとね」




私達はBARの前で別れた。



正直、不安でしょうがないけど。


私が更正させなくて誰が八神君を更正させるのさっ!?


気合を入れてタクシーに乗り込んだ。





クラブ前では派手な若い子達が沢山いて。


OLっぽい格好している自分は、なんだか場違いのような気がする。



…ここに八神君がいるはずなんだけど。



クラブの中に入ると、耳が割れそうなくらい大きな音が鳴り響いていた。


週末という事もあり、人が物凄く多くて、この中を探すのは容易ではない。



「あのっすいません!八神隼人って知りませんか!?」



とりあえず話しやすそうな人に声を掛けてみるが、みんな知らないと言う。


< 26 / 176 >

この作品をシェア

pagetop