先生と呼ばないで【完】
彼は何も言わず、ただ私を見つめている。
「先生も応援するから。頑張ってみない?あ、今からだって美術部に入れるのよ!?良かったら私から美術部の顧問の先生に言ってみ…」
次の瞬間、私は八神君にキスされていた。
…………え
私の肩を掴んでいる手の力が強くて、拒めない。
「んっん~~ッッ!!!」
次第にキスは深いものへと変わっていく。
何これ…ナニコレ!!!
角度を変えて何度もされる激しいキスは、まるで怒りをぶつけているみたいで。
八神君の香りに包まれていくのを感じて、気が遠くなる。
しかし八神君の手が私の太ももに触れたときにハッとして、思いっきり彼の肩を押した。
「っやめなさいっっ!!!」
突き飛ばした八神君は物凄く冷たい目をしていて。
そしてフッと笑みを浮かべた。
「……わかった口聞くなよ」